お抹茶王子にキョーミないですっ!

 翌週になると龍崎先輩は次第に忙しくし始めた。

 なんたって文化祭の『裏方』をひとりで担うことになってるんだから。


「なにか手伝いましょうか……?」

 訊ねてみるも「大丈夫」と笑顔を返されるだけ。「これは僕の罰だからね」と。


 文化祭では例年『立礼式(りゅうれいしき)』というテーブルとイスを使ってお茶席をすることになっているのだそうで、大きなテーブルを部室に運び込んだり、畳を上げたりといった力仕事も汗を流しながらひとりでこなしていた。


 さらにはいつもお世話になっている和菓子屋さんへの注文(これは「好きなの多くしようっと」とか結構楽しそうにやってたけど)や、さつき先輩のご自宅の呉服店に浴衣のレンタルの依頼、それから当日部室に飾る生花の予約注文、その上で看板やチラシの作成まで手際よくこなす。

 うん。やっぱり先輩はすごい。