お抹茶王子にキョーミないですっ!

 少し躊躇いはあったものの、このチャンスを逃すまい、と「一緒に行ってもいい!?」と申し出てみた。すると。


「構わないけど。龍崎先輩なら留守かと」

 まさかの答えだった。


「今日も学校を欠席なさっていたの、ご存知? さつき姉さんによるとお父様のところに行かれているらしいわ。私も詳しいことは存じませんけど」


 お父さん……?

 結局謎が深まっただけだった。



「もおーう! 結局謎が深まっただけじゃないかよーおおおおう!」

 いつもの橋の上でマヨが青春っぽく夕日に向かって叫んだ。


「やめて。恥ずかしい」

 わたしが言うとジトリと見てくる。


「お抹茶王子の謎、ああん、早く解き明かしたい! 新刊の発売日、いつよ!?」


 いや、意味不明だよマヨ。


「でも手がかりほとんどないよ?」

「むうううううっ!」