好きです、先輩。別れてください

「お待たせ」


「ううん。…大丈夫だった?」


「こんくらい余裕」




余裕って、あんなのが背中にぶつかったら余裕なわけないのに。


これ以上謝ったら今度こそ怒られそうだから言わないけど。




「何かお礼させて!」


「いらないって、さっきも言ったけど桜庭さん悪くないし」


「それだと私の気がすまないので!」


「……わかった。なんか考えとく」




とりあえずこっちの件はこれでおっけーだ。


猫葉くんがきちんとお礼の内容を考えてくれればの話だけど。




「あのさ、昼間のメモみたよ」


「あっ、……ほんと?よかった。そっちのこともありがと」


「ん」




覚えてない、よね?この反応は。


特に昼間のことを気にしている素振りを見せてるわけでもないし……




「猫葉くん寝てたからメモ置いといたんだ」


「床落ちてたけどね」


「あ〜……」




あのときの私、相当焦ってたから落としたの気づかなかったんだ……


でもでも!気づいてくれてるんだし結果的には大丈夫だよね。



そのとき、ブーっとバイブ音。鳴ったのは私のスマホじゃない。




「俺だ。───片付け終わったから各自解散だって」


「最後の方みんなに任せちゃってなんか悪いな……」


「やっぱ真面目だよね、桜庭さんは」




真面目……、前にも言われたような気がするな。


あれ、でもそのときはまっすぐだったっけ?


なんにせよ、褒め言葉として受け取っておこうかな。