猫葉くんと廊下を一緒に歩くのは何回目だろう。
1ヶ月前までは全然関わらなかったのにな。
「あの、猫葉くん。さっきはほんとにごめんね」
「いや、桜庭さん悪くないでしょ。倒したの男子だし」
「でも、私を庇ったせいだから───」
「……はぁ」
ため息を聞いて、びくっとした。猫葉くんが怒ったのかと思ったから。
でも、少しだけ前を歩いていた猫葉くんが振り向いて目が合ったとき、私は自分の考えが違うなって気づいたよ。
その瞳に呆れの色は浮かんでいても、怒りの色はなかったから。
「謝んなくていいよ、保健室ついたし」
「……じゃあ、ありがとう!」
「ふっ、どういたしまして」
ガラッと扉を開いて保健の先生に声をかけている猫葉くんの後ろを追いかける。
ふわっと笑う楓茉先輩とは少し違う、目元を細めて余裕あり気に笑うその笑い方も、悪くないなと思った。
「打撲かな、数日で治ると思うよ。湿布渡しておくね〜」
「ありがとうございます」
猫葉くんが湿布を貼るのを待つ間、私は椅子に座って足をぶらぶら。
子供っぽい仕草だと自分でもわかっているけど、考え事をしているときとかよくやっちゃう。
考えているのは、昼間のこと。
猫葉くんは覚えてない、よね……?
1ヶ月前までは全然関わらなかったのにな。
「あの、猫葉くん。さっきはほんとにごめんね」
「いや、桜庭さん悪くないでしょ。倒したの男子だし」
「でも、私を庇ったせいだから───」
「……はぁ」
ため息を聞いて、びくっとした。猫葉くんが怒ったのかと思ったから。
でも、少しだけ前を歩いていた猫葉くんが振り向いて目が合ったとき、私は自分の考えが違うなって気づいたよ。
その瞳に呆れの色は浮かんでいても、怒りの色はなかったから。
「謝んなくていいよ、保健室ついたし」
「……じゃあ、ありがとう!」
「ふっ、どういたしまして」
ガラッと扉を開いて保健の先生に声をかけている猫葉くんの後ろを追いかける。
ふわっと笑う楓茉先輩とは少し違う、目元を細めて余裕あり気に笑うその笑い方も、悪くないなと思った。
「打撲かな、数日で治ると思うよ。湿布渡しておくね〜」
「ありがとうございます」
猫葉くんが湿布を貼るのを待つ間、私は椅子に座って足をぶらぶら。
子供っぽい仕草だと自分でもわかっているけど、考え事をしているときとかよくやっちゃう。
考えているのは、昼間のこと。
猫葉くんは覚えてない、よね……?


