好きです、先輩。別れてください

猫葉くんが私を庇ってくれたから。


さっきの鈍い音は猫葉くんにボードが当たった音だったんだろう。




「ってぇ」


「……猫葉くん!」




私の横でしゃがみ込んでいるいる猫葉くん。


すぐに周りにいた男子がボードをどける。


ぱっと見、血は出てないにしろ、背中を強く打ったことに変わりはない。




「先生呼んでこい!」


「保健室!」




周りの声が聞こえない。


猫葉くん、猫葉くん……!




「そんな騒がなくてもいいって。打っただけ」


「でもすっごい音したよ?保健室くらい行ったほうがいいよ」




一番冷静なのは、本人だった。


猫葉くんは少し顔を顰めながらも立ち上がる。




「大丈夫だから作業続けて。保健室は一応行ってくるから」


「でもお前、それで倒れでもしたら洒落んなんねーぞ」


「……わかったよ。桜庭さん一緒に来てくんない?」


「わ、私?」




てっきり近くにいた同学年の男子を連れてくと思ったのに。


猫葉くんが名指ししたのはまさかの私だった。




「無理?」


「いやいや、元はといえば私を庇ってくれたせいだし。……私でいいなら行くよ」


「ん。じゃあ行こ」