好きです、先輩。別れてください

「──な、絆菜!次バレーだよ、出番でしょ!」


「……あっ、うん」




昨日のことを思い出してはぼーっとしてを繰り返して仁那に迷惑をかけている、球技大会の本日。


こんなんじゃ午後の得点係ミスりそうだよ……。




「絆菜ちゃん、がんばろーね!」


「うん、がんばろ」


「……なんか元気ないね、どしたの?」


「えっ、気のせいだと思うな〜」




心配してくれたクラスメイトには悪いけど、言うわけにはいかない。


……猫葉くんにはバレてるけど。




「猫葉くんかっこい〜」


「そ、そうだね」




ちょうど考えていた人のことが話題に出てきてきょどってしまう。


当の猫葉くんはというと───




「あっ、シュートした!」


「……バスケうまいんだ」


「たまに友だちとバスケしてるらしいよ」


「へぇ〜」




その情報はどこから……とはきかないでおく。


イケメンを追いかける女の子の情報収集能力は凄まじい。



でも、確かにかっこいいとは思う。


だってさ、普段はどこかやる気なさそうな顔してよく寝てる無気力さんが、急にバスケで活躍しだしたら、そりゃあね?