好きです、先輩。別れてください

「……俺と仁那が付き合ってはじめて自分が仁那のことが好きなんだって自覚したらしいよ。そんで俺らが別れてちょっと経ってから猛アタックして、今」


「ほんとに希兎ってばかなんだよ」


「ば、ばか……。えっと、聞いていいのかわかんないけど……2人はどうして別れたの?」




もはや名前呼びを隠そうともしない猫葉くんの態度に、やっと2人が付き合っていたことをちゃんと頭で理解した私の質問で、再び沈黙。


これってもしかして何か重い理由があるとか───




「聞いちゃ、ダメだった?」


「あっ、違くて……その、なんというか──」


「付き合ってすぐ、なんか違くね?ってなったんだよ」


「なんか違くね……?」




まさかの答えに思わずそのまま返しちゃったよ、私。


なんか違くねってどういうこと?恋人みたいな雰囲気じゃなかったとか?



仁那は綺麗に切り揃えられたボブヘアを手でぐしゃぐしゃ。


あぁ、そんなことやったら髪跳ねちゃう。




「要するに、友だちでいる方がしっくりきたってこと!」


「そんなことあるんだ……」


「そう!あるの!猫葉と付き合ったのなんて実質1ヶ月もないくらいだからわざわざ絆菜に言ってなかったの。」




自分でぐしゃぐしゃにした髪を手ぐしでとかしてる仁那と、首の後ろに左手を回してそっぽ向いてる猫葉くんはちょっと照れくさそう。