好きです、先輩。別れてください

そんな朝が終わり、午前の授業も終えて、迎えた昼休み。


私は仁那に誘われて屋上に来ていた。




「仁那!朝ね、猫葉くんに──」


「絆菜、私の前でまで空元気しなくていいんだよ?」


「え……」


「だって今日、来たときから──」


「あはは〜、空元気?そんなのしてないって、やだなぁ仁那は。心配症なんだから〜」




空元気?してないよ、そんなの。


だって、自分は普通、元気って思わないと辛くなっちゃうでしょ?


私は笑う。辛いときも悲しいときも、それを人には見せないように。



気づいてるんだよね、仁那は。私の空元気にも嘘にも。


だってほら、私のためにそんなに悲しそうな顔をしてくれる、優しい人だから。




「私、言ったよね?絆菜のこと慰めるよって」


「でも……」


「頼ってよ、親友でしょ?」


「〜っ、だって、仁那に迷惑かけたらっ、ダメだってっ、思ってっ……」




そこからはもう、声にならなかった。


仁那が優しくしてくれたから、涙があふれて止まらなくって、顔はもうぐしゃぐしゃ。


背中を撫でてくれてる優しい手つきに涙は勢いを増すばかり。




「仁那っ、私ね、ほんとは別れたくなかったのっ」


「うん」


「でもっ、もうしんどくて。先輩の負担になってるかもって思いながら過ごすのがきつくてっ……」


「うん。優しいんだよね、絆菜は」




絆菜全肯定精神で何を言ってもフォローしてくれる、相槌。


やばい、全部言っちゃいそう……