好きです、先輩。別れてください

「先輩!」




ぎゅーっと、先輩にハグをする。


一瞬驚いた先輩だけど、すぐに抱きしめ返してくれた。



そんな先輩に、好きって気持ちが溢れてやまない。




「今日はいつもより甘えんぼさんだね?」


「ふふ〜、先輩に会えて嬉しいんですよ!」




幸せな気持ちいっぱいで腕の中から先輩を見上げると、先輩の目の下に目がいった。




「先輩、隈できてますよ……?」




パッと顔を背けた楓茉先輩。


私に顔が見られないようにしてるよね……?




「疲れてるなら、早く休んだほうがいいん───」


「大丈夫だよ。はんちゃんと話してると疲れも吹き飛ぶから」




私の言葉を遮るような、強めの否定の言葉。


ふわっと笑うその顔は、いつもの先輩のそれだけど……。



ほんとに無理してないの?




「はんちゃん、ココア飲む?好きでしょ?」


「あっ、ありがとうございます」




私の視線から逃げるように、キッチンに向かう先輩の後ろ姿を見ながら私はひとり、考えていた。


私が先輩の負担になるなら、私は先輩と……。