好きです、先輩。別れてください

『楓茉くん、彼女にするならどんな子がいいの?』


『あっ!それ私を聞きたいです〜』




テレビの向こうの司会者さん、なんでそんな話を振るの。女優さんも話にのらないで……




『え〜、そうですね。やっぱり素直で明るい子じゃないですか?』


『定番ですね、事務所のテンプレですか?』


『違いますよ、俺の持論です』




女の人のツッコミはともかく、素直で明るい子……。


私はそれに当てはまってるのかな?


当てはまっているといいなぁ、楓茉先輩の理想の彼女に。




『今まで彼女いたこととかあるんですか〜?』


『いやいや、いませんよ。俺、仕事一筋なんで』




ドキっと心臓が跳ねたのは、きっと気のせいじゃない。


でも、ときめきじゃなくて不穏な方。


仕事一筋……。ねぇ、先輩。それがほんとなら私の存在って何?




『え〜、でもでも!楓茉くんって高校生ですよね?絶対学校でモテますよ〜』


『全然ですよ。あまり学校行けてないですし』


『もったいないですね〜』




女優さん、やめてよ。私の心抉らないで……。


司会者さんが話を戻して、またにこやかに談笑し始めてるけど、私の心は濁ったまま。


今日の夕方はすっごく嬉しくて舞い上がっていたはずなのに、今の私のテンションは急降下。



……やっぱり私は先輩と別れたほうがいいのかもしれない。