好きです、先輩。別れてください

「先輩、私は楓茉先輩のことが大好きです。他の人に目が向かないくらい」


「俺もはんちゃんのことが好きだよ。だからこそ信用したい。……でも、あんな美形なやつと一緒にいたら不安になる」


「それは……ごめんなさい。私も"送る"って言われたときに断れればよかったんですけど……」




そうだよ、本来私は先輩が不安に思うようなことをしちゃいけなかったんだ。


先輩の負担になりたくないなら、なおさら。


私だって先輩が仕事以外で女の人と一緒にいたら不安になるし嫉妬もする。




「えっと、猫葉くん、だっけ。そいつに送るって言われたの?」


「え、そうですけど……」


「ふ〜ん、そっか」




あれ、先輩が纏う雰囲気が怖くなった気がするのは気のせい?


でも、私には微笑みかけてくれてるし……




「はんちゃんは悪くないんだよね。ごめんね、疑って」


「いや、謝らなくても……。そもそも資料整理を頼まれたのは私のせいなので」


「そういえば資料整理って言ってたけど、なんで頼まれたの?」




どうしよう。これって教えてもいいやつ?先輩に貰ったキーホルダーみてて先生の話を聞いていませんでした、なんて。


絶対に呆れられるか笑われちゃうよ……




「……言えない理由?」




そう言った先輩は、例えるなら雨の中の子犬?みたいな目で……