好きです、先輩。別れてください

「はんちゃん、さっきの誰?」


「えっと、……クラスメイトです」


「ほんとに?」




なんでこういうときに限って会ってしまったのか……。


それから、個室があるという人気のカフェで楓茉先輩と楽しくお茶──だったらよかったんだけど、私たちの間に流れる空気は重たい。



だって楓茉先輩、明らかに怒ってるよね?いや、私が悪いところはあるんだけど……これ嫉妬!?


え〜、嫉妬してる楓茉先輩もかわいい……じゃない!


現実逃避してる場合じゃないよ絆菜、落ち着いて誤解を解かないと!




「あの、さっきの人は猫葉くんといって、先生に頼まれた資料整理を一緒にやってたんです!」


「……その猫葉くんとなんで一緒に帰ってるの?」


「偶然帰り道が同じ方向だったので……わざわざ別で帰るのもおかしいじゃないですか」


「そう……」




なんか今日、誰かと気まずい空気になるの多くない!?


先輩の顔もどことなく憂いを帯びているような……そしてそれすらもかっこいい!


でも、"どうしよう、先輩と別れたほうがいいのかな"とか仁那に相談しておいて、いざそれが現実になりそうだと怖い。


やっぱり私、別れたくないんだ……