好きです、先輩。別れてください


スクリーンに映る先輩が発するひと言ひとことが、私の心に刺さる。


この作品は、あまりにも私たちふたりに重なりすぎるの。


好きなのに離れた、私たちに。




『今もずっと、頭の中で考えてるのはっ───』




スクリーンに映る楓茉くんが、想いを全部ぶつけるシーン。


劇場内では、ときどきすすり泣きが聞こえてる。


私も泣く寸前だけど。




『俺の未来にいてほしい』




ストレートとはちょっと違うけど、確かに想いが伝わる言葉。


ヒロイン役の白野さんが、楓茉くんにハグしてエンディング。



このふたりはこれから先ずっと、お互いを信じて一緒に歩んでいけるのかな……。


一度、困難を乗り越えたスクリーンの中のふたりは。



劇場内が少しずつ明るくなっていく───




「みなさん、こんにちは。映画はお楽しみいただけましたか?」


「ヒロイン役、白野 美鈴と」


「ヒーロー役、星谷 楓茉です!」




一瞬の沈黙、それから女子の黄色い叫び声。


明るくなった劇場内のステージに、ふたりが立ってる!




「みなさんが『君と未来をもう一度』をお楽しみいただけたら幸いです。──今日は舞台挨拶や撮影の裏側をゆる〜く話していこうと思います」


「今回の現場はなかなかアットホームな雰囲気でしたね。お昼はみんなで食べたりしてましたし」


「ですね。白野さんはよくお菓子持ってきてましたよね〜」


「ちょっ、言わないでくださいよ〜。甘いのがあるとがんばれるんですもん」