「ごめん、猫葉くん」
「いや別に、悪いのあいつらだし。助けるのは当然でしょ」
「……ありがとう。これ、どうしよっか」
私が指したのはテーブルにのっているコーヒーとピザトースト。
流石に他のお客さんに出すなんてできないし、かといって捨てるのはもったいない。
「食べかけってわけでもないし、クラスの誰かが食べるだろ。うまいし」
「あっ、そっか。そうだね」
とりあえずそれを持って、みんながいるほうに戻ると、真っ先に仁那が近づいてきた。
「絆菜!大丈夫だった?何かされたりしてない?」
「仁那……大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
「ほんっとあいつら許せない。よくも絆菜に……!」
わかりやすく怒りの表情を浮かべている仁那は、全く表情を浮かべずに相手に事実を突きつける猫葉くんとは、また違った怖さがある。
言ってることに影響されてるのかもしれないけど。
「猫葉。ちょっと癪だけどナイスだった」
「なんで上から目線なんだよ」
「あんたにはこんくらいがちょうどいいんです〜」
仁那、それ感謝してることに入る……?
腰に手を当てて猫葉くんを見ている仁那はから、感謝の気持ちは感じられな───いや、ほんとは思ってるんだよね、きっと。
うん、そういうことにしておこう。
「あっ、2人に頼み事あったんだった」
「頼み事?なに?」
「美形2人で喫茶店の宣伝、行ってきて?」
……え?


