「何時まで当番なの?」
「俺らと遊ばない?奢るよ、いろいろ」
「や、大丈夫です……」
「そんなこと言わずにさぁ」
これはめんどくさいやつかも……。断ってるのに退いてくれない。
周りのお客さんもこっちを見てひそひそ話しはじめてるし。
「あの、忙しいので失礼します」
「え〜、他の人もいるから大丈夫だって」
お盆を持っていた手をぐいっと掴まれて、戻るに戻れない状態。
今にも男に掴み掛かりそうな仁那のことを止めてるみんなが見える。流石にお客さんに手を出すのはまずいもんね……。
「お客様、これ以上は迷惑行為として別室でお話を伺うこととなりますが……よろしいですか?」
私の手を掴んでいる腕を押さえたのは───猫葉くん。
あまり感情を映さない顔は、いつもより3割増くらい冷たい。
声も冷淡だから、言われてる方は正直すごく怖いと思う。
「っ こっちは金払ってるんだから、こんくらいサービスしてくれてもよくねぇ?」
「店員と客以前に、高校生と…見た目から成人男性、ですよね?」
「っ、もういいよ!」
男たちは、頼んだコーヒーとピザトーストには少しも手をつけずに、きちんとお金だけ払って早足で去っていった。
まあ、それだけ猫葉くんが怖かったってことだろうけど。


