そんな光景を見ながら、個室になってる更衣室に入って自分に用意されたメイド服に着替える。
女子の服は、鶯色の着物っぽいワンピースに、少しフリルのついたメイドさんみたいなエプロンのセット。
衣装係の努力の集大成だ。間に合わなそうで、クラスの裁縫できる人が総出で作ったんだよね〜。
「絆菜ちゃん!着替え終わりそう?」
「うん!今出るね」
鏡の前でくるりと回って、変なところがないか確認。
髪は、サイドの三つ編みを後ろでひとつにまとめて、女子でお揃いのあずき色のりぼんで結んである。
これ、けっこうかわいくできて密かに喜んでるんだよね〜。
「…わお」
「……えっと。ど、どう?」
更衣室から出て、出迎えてくれたクラスメイトの女子が目を丸くして黙り込むから、不安になってくる。
大丈夫だと思ったんだけど、変なところあったかな……。
「おぉ!似合ってんじゃん猫葉!」
「結局、こうなるのかよ」
「いいじゃん、客寄せパンダになってよ!」
「はぁ。仁那だってメイド着てみれば俺の気持ちわかると思うんだけど」
「えっ、無理」
隣の隣の更衣室から出てきたのは猫葉くんみたい。人だかりで見えないけど……。
ていうか、私って今どういう状況?メイド服、似合ってないの?


