好きです、先輩。別れてください


「絆菜ちゃん!そろそろ着替えしないと!」


「えっ、ほんとだ!今行くから待ってて」




文化祭当日。


結局、私は接客をやることになった。決して、決して、先輩に見せたくない?っていう猫葉くんの言葉に釣られたわけじゃない。


ちなみにいうと───




「おぉ!やっぱり仁那似合うね!」


「ありがと。でも私、裏方やろうと思ってたのに」


「まあまあ。ほら、私も接客だし?」


「そうだね。絆菜と一緒に執事としてがんばるか〜」




そう。実は仁那、メイド服じゃなくて執事の服で接客するのだ。



男子の服は白シャツにグレーのベスト。黒いネクタイに黒いパンツ。そして、上は燕尾服風で白い手袋をつける。


クラスの一部の女子から強い推薦があって、仁那も執事服で接客にあたることになったんだ。


正直……めちゃくちゃ似合ってる。




「仁那ちゃん!写真撮ろ!」


「ん?いいよ」


「やった!並ぼならぼ」




女子に囲まれている仁那を見て、私は苦笑い。


仁那……男子が若干名羨ましそうに仁那のこと見てますよ〜。




「なんで文化祭でかっこよく決めようとしたら見せ場を取られるんだよ!」


「仕方ないって。湖東ってなんか男装似合うし」


「くそぉ」




……うん。ちょっと男子がかわいそうになってきたかも。


男子だって同じデザインの執事服を着ているのに、圧倒的な女子からの人気度の差……。