好きです、先輩。別れてください


「絆菜〜、花火の場所取りしようよ」


「あっ、そうだね。早めに行かないとだ」




屋台の列から少し離れて、河川敷へ。


このお祭りの屋台は、神社から続く一本道に屋台が出ている。そして、この神社は近くに川があって河川敷も。


もちろんそこが花火観戦の人気スポットになっている。




「もうけっこう混んでるな」


「ね、……あっ!あそこ空いてる」


「よし希兎!走れ!」


「おっけ〜!」




私が見つけた空きスペース。


走りにくいはずの着物で驚くべきスピードを出してる希兎くん。転んだらどうするんだろう。




「あっ。ふはっ、希兎らしい」




笑ったのは他でもない仁那。


空きスペースにたどり着いた希兎くんが、こっちを振り返って太陽みたいな笑顔で大きく手を振ってるから。




「ナイス希兎」


「おぅ!ブルーシート広げようぜ」


「はいはい」




ブルーシートを広げて私たちのってわかるように目印を置いた。


あとは花火を待つまでの30分間遊ぶだけ。




「食べ物買ってこよ食べ物!」


「ほんと食い意地張ってるよな希兎は」


「男子高校生なんてこんなもんだろ」


「まぁな」




私は絶対にりんごあめ食べたい……!


あれ食べないとお祭りじゃない!