好きです、先輩。別れてください

希兎くんのデレにもう諦めてため息ひとつ吐く仁那。


私はいいと思うけどな〜。愛されてる実感って大切だと思う。




「今度こそ絶対当てるから見ててよ仁那」


「当てても倒れなきゃ意味ないよ」


「せっかくかっこつけたのに!」


「はいはい。がんばって倒してね」




笑顔を引っ込めて、真剣に狙いを定めている希兎くん、の横でお菓子を倒した猫葉くん。


今度は当ててほしいな、仁那あんな反応だけど絶対嬉しいと思うし。


希兎くんが引き金を引くとき、一瞬の緊張。




「──よっしゃー!」


「おぉ!希兎おめでと!」


「やっぱ仁那の応援のおかげかな!てなわけでこれ、仁那にあげるよ」


「いいの?」


「そのためにそれ狙ってたんだし!」


「じゃあお言葉に甘えて〜」




やっぱりいいな……、こういうお互いに絶対的な信頼を置いて、大切にできる関係。



私と先輩は、どこか遠慮してたもんね。


ひとりが相手の方を見ているときはもうひとりは別の方を見て。


目が合わない2人だったね。




「桜庭さん?」


「……あっ、どうしたの猫葉くん」


「なんか悲しそうな顔してた気がして。……気のせいならいいんだけど」


「……大丈夫、気にしないで。なんでもないから」




猫葉くんは気づいちゃうんだね、そんなところまで。


相手の小さな変化に気づいてくれるとこ、楓茉先輩と一緒だね。


そんなことを言ってもきっと、猫葉くんは複雑そうな顔をするんだろうけど───