好きです、先輩。別れてください



射的の景品って意外とぬいぐるみとかかわいいものあったりするよね。メインはお菓子だけど。




「おっちゃん、一回分!」


「俺もお願いします」


「はいよ。2人とも彼女さんへのプレゼント?」


「俺はそうです!そいつは違うけど」


「そうかそうか。ま、がんばれ!」




ダブルデートに見えるのかな、私たち。


片目をつぶって狙いを定めている姿はかっこいいとしか言いようがないけど、やっぱり私がときめくのは楓茉先輩だけみたいだ。



パンっと音がして、倒れたのは猫のぬいぐるみ。当てたのは猫葉くん。


続けて希兎くんが当てたのは仁那が見ていたうさぎのぬいぐるみ。倒れなかったけど。




「あぁ!なんで倒れないんだよ〜」


「ドンマイ、俺、次はお菓子狙う」




希兎くんすごいな。仁那が欲しがっているものを目線だけで当てちゃうんだから。


ちなみに私は、仁那の視線がうさぎに向いちゃうのが希兎くんの名前の漢字に(うさぎ)が入ってるからだって知ってるけどね。




「希兎がんば」


「…うっわ冬弥聞いた?仁那ががんばって言ってくれたんだけど聞き間違えじゃないよな?」


「希兎が仁那の声を聞き間違えるわけないだろ」


「それもそうか」