好きです、先輩。別れてください

そのにやって笑う顔、反則だよ絶対。


俺のこと考えてたんでしょってなんで知ってるの、気づいちゃってるの。



私の中の猫葉くんと、目の前にいる猫葉くんはあまりにもイメージが違う。


猫葉くん、そんなに熱っぽい目をする人だったの?




「俺と目が合うたびに反応がおかしかったら誰でも気づくよ」


「そんなことな───」


「あるでしょ?」




私の言葉に被せるように。


言いながら立ち上がって、見下ろしていた目線は見上げるに変わる。




「ねぇ桜庭さん。人って衝撃的なことほど忘れられないわけじゃん」


「……う、ん?」


「ならさ───」




いつのまにか変わっていた立ち位置、あまりにもスムーズ。


さっきまで猫葉くんが寄りかかっていた壁に後ろを封じられて、前は猫葉くん、横は腕。



どんどん近づく2人の距離を、私には止めることができない。




「猫葉くん待っ───」


「猫葉ぁ!」




ばんっと開いた屋上の扉。


入ってきたのは息を切らせている仁那。今の私にとっての救世主!




「仁那……、なんで今来んだよ」


「あんたが絆菜のことが好きだなんて前から気づいてるんだよ!悪い予感的中しすぎて怖いわ!」


「…仁那ぁ!」