イケメン刑事(デカ)は ちょい悪美女を囲い込む

そして2年ほど前から最寄り駅の近くにあるカフェでバリスタの見習いとして働き始め、バリスタの資格も取った。

動機は単純にコーヒーが好きだからだったのだが、コーヒーの奥深さを知り淹れ方ひとつで同じ豆を使っても全然味が違うのが不思議で楽しかった。

好奇心旺盛で鼻の利く結花にはぴったりの仕事だった。

お湯の温度の加減や焙煎の仕方の微妙な変化でコーヒーを入れる時の匂いが全然違うのだ。

そして入れたコーヒーの味もまた微妙に違ってくる。コーヒーを淹れる時には真剣に向かわないと美味しいコーヒーが入れられない。

今ではバリスタとして週に4日早番遅番などの勤務を楽しみながらこなしている。

結花の居れるコーヒーを飲みたいと言ってくれるコーヒー好きの常連さんもいる。

カフェの仕事は、人との関わりやコミニケーションを取る事の練習のつもりでやり始めたのだが、バリスタの仕事が楽しくて今ではカフェに行くのが楽しみでもある。

バリスタとしてコーヒー豆の選定や焙煎具合まで任せてもらえるようになった。

カフェはチェーン店なので本部には正社員になって店を任せたいと言われるのだが、自宅でのIT企業からの仕事もしたいので週4日が精いっぱいと言ってパートで働かせて貰っているのだ。

結花は来月で26歳になる。

十代の頃の自分を思い出すたびに後悔と懺悔の気持ちに胸が塞がるが、少年院を出てから誰にも頼らず一人でここまでやって来た事は誇れるし自信にもなった。

結花は料理もしたことが無く水道から出る水にお金がいる事も知らなかった。

誰も何も教えてはくれなかったのだ。ある日電気がつかなくなり夜も真っ暗で心底焦った。

お爺さんに連絡して事情を話すと電気代は払っているかと聞かれて、電気代は支払うものなのかと初めて知った。

ポストを見てみると大量のチラシに紛れて電気代や水道代にガス代の請求書や督促状も届いていた。

慌ててそれらを支払いに行って電気は復旧した。

もう少しで水道も、ガスも止まる所だった。

そこで結花はお爺さんを訪ねて暮らして行くのにかかるお金の事や税金や色々な事を教えてくれるように頼んだ。

お爺さんは結花に1週間寝泊まりさせて、料理の仕方や掃除の仕方洗濯の仕方など基本的な生活の事から、それに掛かる光熱費の事や自分の所有のマンションと言えども管理費を支払わなければならない事、また固定資産税という税金を国に支払う義務がある事なども教えてくれた。

そして病気をした時に困らないように国民健康保険や年金に入るようにもしなければならない事も知った。

そうして何とか一人で暮らして行けるようになった。

身の回りを綺麗にして、きちんと整える事が暮らしの基本だとお爺さんから学んだのだ。

ネットでいろいろ勉強して光熱費をカードで支払うとポイントが溜まってそれを商品に還元できると言う事も学んだ。

カードが作れるようになると直ぐに光熱費などはそのカードから引き落としをするようになった。

色々な支払いをカードで一本化すると沢山ポイントが付き特典も利用できる。

その際にも、どのカードが一番ポイントが多くつくとかきっちり調べたのだ。

そして今度は結花がお爺さんにそう言う事も教えてあげて、その手続きも結花がやった。

お爺さんは今ではそのポイントで上手に日用品などを購入している。

ポイントが溜まっていくのもそれで何を買おうかを考えるのも愉しいようだ。