イケメン刑事(デカ)は ちょい悪美女を囲い込む

親の手配した弁護士が仲間の事をきちんと話せば罪は軽くなると言ったけれど結花は頑として自分一人だったと言い張った。

鑑別所に入れられて裁判にもなり結局態度が最後まで悪かったことや両親も結花を見放していて帰る所や助けになる人もいない結花は少年院送りになった。

怪我をさせた守衛の為に救急車を呼んだ事や守衛のお爺さんが重い刑罰を望まないと言ってくれた事や損害賠償金を親が払ってくれたこともあり、少年院送致は1年未満とされたが、結花は真面目に生活したので8ケ月で出る事ができた。

でも、少年院を出る事ができた時は高校3年生の三学期も半ばが過ぎていた。

もちろん通っていた学校は退学処分となっている。

鑑別所に居る時に守衛のお爺さんが許可を取って態々面会に来てくれた。

結花はお爺さんの元気な様子にほっとした。

お爺さんは結花が一人じゃなかったことやお金も取ってはいない事そして自分を蹴り倒したのは結花ではない事も知っていたので、結花に仲間の事も全部、警察に話すように言ってくれた。

そうすれば後の事は自分がちゃんと証言するとも言ってくれた。

結花は心配してくれるお爺さんの気持ちが嬉しくて泣いてしまったが、自分はもうあの仲間とは縁を切りたいのだと言った。

だから彼らの事をかばって何も言わないのだ。そして少年院でも刑務所にでも何年か入れば出てきた時には縁も切れているはずだからと、それで向こうからまた近づいてきたら、警察に言うと脅してやることができる。

そう言うと、お爺さんは分かったと言ってなるべく罪が軽くなるように警察には口添えしておくと言って、帰って行った。

お爺さんとは少年院にいる時に手紙のやり取りを何度もしていて、必要なら身元引受人にもなるとまで言ってくれた。

手紙のやり取りの中で結花の家庭環境や素行が悪かったこともお爺さんに告げた。

でも、今それを反省して少年院を出たらしっかり生きて行こうとしている結花をほめてくれたのだ。

そんなお爺さんに結花は感謝してもしきれないと思ったものだ。

お爺さんから届く手紙は結花を世間と繋いでくれたし、そんなお爺さんに手紙を書くことは結花の気持ちを落ち着かせて心静かに周りの事を考えるきっかけとなった。

少年院に居る時に弁護士を通じて結花の父親は相続放棄と二度と家には近づかないと言う事を条件にマンションを買い与え月々の生活費も支給すると言ってきていた。

両親は結花が鑑別所にいるころに離婚したらしい。

弁護士は相続放棄と父親が望む念書の話をするときは、さすがに口ごもり結花に拒否することもできると言った。

でも、結花は実家に帰るつもりはなかったのでマンションを買ってもらって一人で暮らせるなら何も言う事はなかった。

すぐに父親は他所で囲っていた人とその子供を家に呼び寄せ籍を入れたようだ。

その子供は男の子で二人に遺産を相続させたいと言う事だ。弁護士から事情を説明されて納得した。

結花は相続放棄と実家には近づかない事と親とは二度と顔を合わせない事を条件に、マンションの他に夜間大学の4年間の学費と大学を卒業するまでは月15万の生活費の補助を願い出た。

親はそれを了承し結花が18歳になった日に相続放棄の書類と実家には近づかない事二度と顔を合わせないと言う念書にサインをした。

その際弁護士は親にも大学の学費や必要な学習材料までを支払う事や毎月の生活費も滞る事が無いようにきっちりとした契約書みたいなものを作ってくれて親にサインさせてくれた。

その後大学に通うようになると必要になるパソコンや周辺機器も学校を通して購入することができた。

そして、マンションの所有者は蓬莱結花となったのだ。

少年院を出ると直ぐに用意されたマンションに移った。家具も電化製品もすべて揃っていた。

余程厄介払いしたいようだと結花は可笑しくなった。

あとでわかった事だったが電化製品や家具やもろもろの生活用品も手配してくれたのは弁護士だったのだ。

キッチンのお鍋やフライパンに最低限の調味料、一人分の食器やカトラリー等もキッチンの引き出しの中に入っていた。

冷蔵庫には水のペットボトルにすぐに食べられるような冷凍食品までも用意してくれていた。

弁護士は結花と面会するたびに結花の親の所業に思う所があったのだろう。

結花が一人暮らしを始めるのに困らないように物を揃える事を親に納得させたようだ。

結花は弁護士は親の味方だと思っていたが、結花の事も考えていてくれたのだとありがたかった。

最終的にはお世話になりましたと深々とお辞儀をして感謝を伝えた。