イケメン刑事(デカ)は ちょい悪美女を囲い込む

そうして不審に思った救急隊員が警察を呼び、結花は強盗致傷の疑いで逮捕された。

結花は一切お金を盗んでいないのだが、他の仲間が金庫を鍵で開けて現金を盗んでいってしまったらしく未遂も付かなかった。

結花は警察で仲間の名前を吐けとか盗んだ金はどこにやっただとか、眠らせても貰えず弁護士を頼むことも誰も教えてはくれなかった。

実家に連絡はいったものの両親は警察署にそんな娘はいないとか言ったそうで、警察官には“あばずれ”呼ばわりされて、こずきまわされた。

3日経った頃に両親が雇った弁護士が面会に来て、それからは普通に取り調べられたが、結花はもうどうにでもなれと捨て鉢になっていたので、何を聞かれても何も話さなかった。ふてくされて完全黙秘したのだ。

結花の印象は最悪だっただろう。結花も取り調べをした刑事たちが大嫌いだった。だから“あんたたちなんか大嫌い“と何度も言って大暴れしたこともある。気は強いし肝っ玉も据わっている。

弁護士にも何も話さなかった。ただ、お爺さんがどうなったかだけ教えて欲しいと言った。

お爺さんは頭の怪我だけで済んだようだが、何針か縫ったようだ。結局全治1カ月という診断だった。

でも、結花はお爺さんが死んでしまうのではないかと気が気ではなかったので、それを聞いて安心した。

結花はとても優しい気持ちを持った女の子でもあったのだ。

結花の父親はそれなりに大きな会社の社長をしている。だから結花はお小遣いは小学生の頃から沢山貰っていた。

でも、小学校2年生ごろから両親の仲は悪くなっていった。いつも家の中は両親の怒鳴り合う声が響き渡っていた。

どうやら父親は他所に女を囲っていてその件でいつも喧嘩になるらしい。

両親が喧嘩をしている時は自分の部屋のベットで布団をかぶり耳を塞いで嵐が通り過ぎるのをひたすら我慢して待っていた。

そうでない時でも家の中の空気は殺伐としていて食事もいつも一人で食べていた。

家族の団欒なんていつの間にかなくなっていた。