イケメン刑事(デカ)は ちょい悪美女を囲い込む

今日もホールに出ている時に、スーツをびしっと着こなしたサラリーマン風の男性がお店に入ってきた。

結花はオーダーを取りに向かったときにその男性からエタノールの匂いがしたのに気付いた。

それも今手を消毒しましたと言うような消毒の匂いではなく、深層に沈んだエタノールとカイロの匂いがわずかにしたのだ。

そしてこの匂いどこかで嗅いだことがあると記憶を探すと、先日死者がでた放火のあった日結花と歩道でぶつかったあの男性と同じ匂いがしたのだ。

結花は注意深く観察しながらもあまりじろじろ見ないように気を付けた。

その男は結花になれなれしく今日は何時までと聞いてきた。

突然だったので、へえ~っと変な声を上げてしまった。

「すみません。急だったもので、なぜですか?お客様は初めていらっしゃいましたよね?そんな風に尋ねられる意味が分かりません」

「でも、時々この前を通って君がコーヒーを入れているのをよく見ていたんだ。覚えてないかもしれないけど、何度か店に来た事もあるよ。ちょっと話してみたかったんだ。君と…君が上がるころにまたこの店に来るのでお店で少し話せないかなあ?」

「お話って、どんなことですか?」

「それは、その時に…」

「今日は5時までです」

「わかった。じゃあ5時過ぎに来るよ」

そう言うとカフェラテをオーダーして、ゆっくり飲んでから帰っていった。

結花は歩道でぶつかった日に圭介たちが聞き込みに来た時にきちんと話さなかったことを悔やんだが、今更だ。

とにかく結花はすぐに圭介に連絡した。