イケメン刑事(デカ)は ちょい悪美女を囲い込む

蓬莱結花(ホウライユカ)高校2年生は、目の前に倒れて頭から血を流し意識のない守衛のお爺さんを前に、気が動転して固まってしまっていた。

仲間の皆は“結花、何してるんだ早く来い“と言って、さっき侵入してきた窓から逃げて行ってしまった。

仲間のリーダーで結花の恋人の徹は戻って来て結花の腕を掴んで引っ張って行こうとする。

「結花、どうしたんだ。早く逃げないと捕まるぞ。ここはたぶん守衛は一人だから見つかる危険はないけど早く逃げたほうが良い」

「でも、このお爺さん頭からあんなに血を流して救急車呼ばないと死んじゃうよ」

半泣きでぶるぶる震えながら言う結花に徹は

「放っておけ、死んだ方が誰にも分らなくてこっちには好都合だ」

「何言ってるの、こんな事になって調べられたらすぐに私達の事なんかわかっちゃうよ。人殺しにはなりたくない」

「じゃあ、勝手にすれば。でも捕まっても俺たちの事サツに売るんじゃないぞ」

そう言うと徹は結花を置いたまま窓から出て行ってしまった。

結花はジャケットの下に来ていたTシャツを脱いでお爺さんの頭の出血している部分を抑えて止血しようと手が血で真っ赤になるのも気にせずにお爺さんの頭を押さえつけていた。

さっき救急車を呼んだのでもうすぐ助けが来るはずだ。

「お爺さんもう少しで救急車が来るから、頑張って、死なないで生きて」

そう言って涙を流しながらお爺さんの頭を押さえつけているその手をお爺さんの手が優しくつかんだ。

良かった意識はある。きっと助かる。結花はほっとした。その時救急車がやって来た。

担架に乗せられてお爺さんは救急車で病院に連れて行ってもらえるだろう。

救急隊員の人に“一緒に来てください。事情を聞かないと処置ができない"と言われて仕方なく結花は救急車に乗っていった。

病院に着くとお爺さんは担架で待機していた医者に付き添われて行ったのでもう安心だ。

そう思うと結花は足から力が抜けてしまって、その場に蹲ってしまい動けなくなった。