あの時の【意味が分かると怖い話】

今は大学卒業間近。
同級生は二十歳を超え、元気に暮らしているであろう。
いじめのことはまだ何も言われていない。

今になって思った。
いじめなんてしなければよかったって。
先生には怒られたことは一度もなかったが、私の心の中で誰かに怒られたような気がした。

ピコン

あれ、沙理奈?
沙理奈は私の高校の時の友達。

助けてっ。インターホンが何回もなるの。でものぞき穴からドアの前を見ても誰もいないの。ねぇ、お願いだから助けて。

こんなことが書かれていた。
インターホンが鳴ってるのに誰もいないって不思議。
まるで幽霊が鳴らしているみたい…。
というか、沙理奈を助けないと。

「助けるな。あいつは自業自得だ。」

え、誰?
声がした気がする。
助けなくていいのかな。
友達って言われてたし、特に沙理奈は一軍のリーダーだったから反抗するとどうなるか。
でも、いいよね。
私、あの声を信じるよ。

ピコン

ドアが開いた音がした。ほんとにお願いだから助けて。ねぇ、無視しないでよ。ねぇってば!

―――これっきり沙理奈からメールが来ることはなかった。

沙理奈は私たちを守ってくれたんだ。
私たちはそう思って今を生きている。