入れ替わり先のブルー      ―パラドックス―



実は私– –他人と入れ替われる能力がある。

なぜかは知らない。

でも物心ついた時からそれが分かり、すぐに使いこなしていた。

幼いながらにそれを言っても信じてもらえない、と分かっていたから、両親や親友のこのみにすらも話したことがなかった、私だけの秘密。

この能力のいいところは、入れ替わってもそれを入れ替わり先の人は分からない、ということ。

分かりづらいけど、例はこんな感じ。


私がAさんという人と入れ替わったとする。

〝私〟の姿になったAさんは、それに違和感を感じることはない。

自分がもともと、〝私〟– –寄居ユアであったかのように振る舞ってくれる。


それに、さっきもそう。

〝私の姿になった空ちゃん〟は、あたかも自分が〝私〟であるかのような言動をしていた。