「ユア先輩、あの本どうでしたか?」
「すごくおもしろかった! まさかあの子が犯人なんて、けっこう予想外だったし」
「分かります!でも実は、屋上での会話に伏線が– –」
放課後、私はまた空ちゃんと校門で待ち合わせて、一緒に歩いていた。
目的地は前回同様、高野家。
『明日友だちに貸すっていう本を返すついでに、また家に行っていいかな?』と、私からお願いしたのだ。
そして本の話をしていたら高野家へ到着。
どうやら両親は二人とも、家にいないらしい。
専業主婦のお母さんは買い物、お父さんは仕事。
ちなみに前回お父さんが家にいたのは、有給を取っていたからだと教えてくれた。
だが、もちろん海はいる。
高野家に私と空ちゃん、海の三人だけというのは、私にとってものすごく好都合な状態だ。
そして中にあがり、空ちゃんの部屋に行く。
本を返し、タイミングを見計らって– –私は、目を閉じた。



