入れ替わり先のブルー      ―パラドックス―

たしかにここに来る時に空ちゃんにそれを言ったけど、両親からの言葉のおかげで海はあたふたしている。

私がイジメのことを言うんじゃないか、って内心気が気じゃないだろうな。

『余計なことを言うな』と目で訴えられ、心の中で言う。


あははっ、大丈夫だよ、海。

ここでそんな暴露をしたら、計画がだいなしになるから言わないって。


「はい!海くんは本当にいい友だちです」

それが本当だったら世界がひっくり返る嘘をつくと、両親は機嫌がよさそうに返事をし、海はあんぐりと口を開けてマヌケ面になった。

そして会話を終わらせ、私と空ちゃんは二階にある空ちゃんの部屋へと向かった。

空ちゃんは学校で会った時、静かで本好きな子というイメージだったけど、家族の前や本の話題ではテンションが高くなるタイプ。


心の中でメモをして、私は「ここです!」と言われた空ちゃんの部屋に入った。