「うーん」
幸成は悩んでいた。
「じゃあ、大澤くんには事情を説明して、私をマンションに送ってから飲みに行っておいでよ」
「でも、寝てる間に何かあったら…」
「それで夜中に仕事してるの?」
「まぁ…一緒に寝て俺がもし梨花子に抱きついたりしたらお腹圧迫しないかなとか思って寝れない」
「それはダメ、ちゃんと寝よ、リビングに布団おいて別に寝よう」
「え〜梨花子が見れないじゃん」
「じゃあ一緒に抱きしめて寝てよ」
「…わかった」
幸成ったら極端すぎる…
梨花子はワンピースにカーディガンを羽織り髪はハーフアップにした。
幸成は自分のブランドTシャツに細かいチェックの紺色のスーツに着替えた。
「食事はビュッフェよね」
「あぁ、ゆっくり食べろよ」
「うん、なま物は避けるね」
「じゃあ、行くか」
幸成の車で市内のホテルに到着した。
幸成は梨花子と手を繋いで同窓会会場に行くと聖司と恵那が受付にいた。
「恵那ちゃん、大澤くんお疲れ様〜」
梨花子が声をかけると2人は話しているのをやめた。
「あっ、2人で受付ね、これ名札と今日の席」
「?ありがとう」
中学の3年の時は幸成と梨花子は違うクラスだったので、幸成とは1度わかれた。
大澤くんの司会で同窓会は始まり、ビュッフェのお料理をそれぞれ取りに行く。
梨花子は食事を取ってきて席で食べ始めると受付を終えた恵那ちゃんが座った。
「恵那ちゃん、お疲れ様」
「もう疲れた(笑)でも始まってしまえば後はねっ」
「そうだよね、人数とか出欠が大変なのよね」
恵那ちゃんも料理を食べ始めた。
「ねぇ、梨花子は仙道と結婚した事を誰かに言ってる?」
「ううん、恵那ちゃんと澤田くんしか知らないはず、澤田くんが誰かに言ってたらわからないけど誰にも聞かれてないし、この席の表も旧姓だし」
「それね、迷ったんだよね、でも今回結婚してる女子がたくさんいてさ、わからないかなと思って大澤と決めたの、この5年ですごいね」
「まあ適齢期だよね」
恵那ちゃんは料理を食べ終わりまた取りに席を立った。
幸成のテーブルを見るとやっぱり人が集まっている。
10年連絡を絶っていた友人と楽しそうに話していて梨花子はホッとした。
「梨花子〜、ちょっとこっちに来て」
恵那ちゃんに呼ばれてビュッフェ会場から出ると部屋に連れていかれた。
「髪のセットやらせてよ」
「えっ、おかしい?」
「おかしくはないけど、すぐ終わるから」と言うとアイロンでクルクル巻いていき恵那ちゃんの言う通りに大人しく座っていた。



