雨のち、片想い。

昇降口で立ち尽くす私。
……あーあ、またやっちゃった。
予報では晴れだったのに、目の前の空は濁っている。

「……何してんだよ、莉子。また傘忘れたのか?」

呆れたような声に振り向くと、そこには隣の家に住む幼なじみの蓮がいた。昔から無愛想で口は悪いけど、私が困っているとなぜかいつも現れる。

「……これ、入れよ。」

差し出されたのは、見慣れた紺色の大きな傘。

「え、でも、蓮が濡れちゃうよ。」

「いいから。……お前は昔から、すぐ風邪引くだろ。」

小さい頃のことまで当たり前のように覚えている言い方に、胸の奥がキュンと鳴る。私たちは一つの傘の下、肩が触れ合う距離で歩き出した。

「……ねえ、蓮。私たちがこうやって一緒に帰るの、久しぶりだね。」

「そうか?」

「うん。高校に入ってから、蓮、女子に人気だし……。私が隣にいたら、邪魔かなって思って。」

すると、蓮が突然足を止めた。

「……邪魔なわけねーだろ」

「えっ?」

「俺が、他の女子をこの傘に入れたことあるかよ。
……お前以外、入れたくないんだよ」

彼の手が、私の肩を自分の方へと強く引き寄せる。

「莉子、お前さ……。いつまで俺を『幼なじみ』扱いするつもり?」

「え……?」

「俺は一回