「じゃあ、春川さんとお兄ちゃんが付き合ってもいいの? 嫌じゃないの?」
優夜くんは眼鏡のレンズの向こうから、じっとわたしを見つめた。
優夜くんは菜摘ちゃんと同じようなことを言う。
菜摘ちゃんもよく言うんだ。
わたしに向かって、本当にそれでいいの? って。
千聖くんとわたしは、ただの幼馴染。
ねえ、本当にそれでいいの?……
「……それは、千聖くんが決めることだから。わたしがどうこう言うようなことじゃないよ」
並んで立つ二人を想像すると、何故か胸がチクチク痛む。
「それに、もし。もしもだよ? わたしが千聖くんと付き合う、なんてことになったら皆から笑われちゃうよ。わたしと千聖くんじゃ釣り合わないって――」
「何それ。皆って、具体的に誰? 誰がそんなこと言うの?」
優夜くんは俯いたわたしの言葉を遮り、怖い顔で距離を詰めてきた。
「釣り合わないなんて言う人がいたらぼくが怒る。愛理ちゃんはこの前、ぼくのために田沼くんに怒ってくれたでしょう? だから、今度はぼくが愛理ちゃんのために怒るよ」
「えっ。なんで知ってるの?」
驚いて顔を上げると、優夜くんは目を合わせて微笑んだ。
「田沼くんから聞いたんだ。あれだけぼくにちょっかいを出してきたのに、急におとなしくなったから、お兄ちゃんが何かしたのかなって思ってた。でも、実際に動いてくれたのは愛理ちゃんだったんだね。ぼくが幼稚園児のときだってそう。ぼくが本当のお父さんに連れて行かれないように、一生懸命戦ってくれた。これまで何度もぼくを守ってくれてありがとう」
優夜くんは手を伸ばし、わたしの右手を両手で包んだ。
優夜くんは眼鏡のレンズの向こうから、じっとわたしを見つめた。
優夜くんは菜摘ちゃんと同じようなことを言う。
菜摘ちゃんもよく言うんだ。
わたしに向かって、本当にそれでいいの? って。
千聖くんとわたしは、ただの幼馴染。
ねえ、本当にそれでいいの?……
「……それは、千聖くんが決めることだから。わたしがどうこう言うようなことじゃないよ」
並んで立つ二人を想像すると、何故か胸がチクチク痛む。
「それに、もし。もしもだよ? わたしが千聖くんと付き合う、なんてことになったら皆から笑われちゃうよ。わたしと千聖くんじゃ釣り合わないって――」
「何それ。皆って、具体的に誰? 誰がそんなこと言うの?」
優夜くんは俯いたわたしの言葉を遮り、怖い顔で距離を詰めてきた。
「釣り合わないなんて言う人がいたらぼくが怒る。愛理ちゃんはこの前、ぼくのために田沼くんに怒ってくれたでしょう? だから、今度はぼくが愛理ちゃんのために怒るよ」
「えっ。なんで知ってるの?」
驚いて顔を上げると、優夜くんは目を合わせて微笑んだ。
「田沼くんから聞いたんだ。あれだけぼくにちょっかいを出してきたのに、急におとなしくなったから、お兄ちゃんが何かしたのかなって思ってた。でも、実際に動いてくれたのは愛理ちゃんだったんだね。ぼくが幼稚園児のときだってそう。ぼくが本当のお父さんに連れて行かれないように、一生懸命戦ってくれた。これまで何度もぼくを守ってくれてありがとう」
優夜くんは手を伸ばし、わたしの右手を両手で包んだ。

