遠い君と今日、キスをした

大学生活も終わりに入ってきてそれぞれ、就職先や進学先も決まり、だんだんと落ち着いてきた。

いままで、バイトをして貯めてきたお金でひとり旅でもしようかなと考えていたときだった。

「雫葵ってバスケ部だって言ってたよね?もしよかったら、NBA見に行く?」

そう言って渡されたチケットは、わたしがずっと恋い焦がれているひとが出場する試合だった。

「…もう観念するか〜」

自分でも気づかないうちにそんな言葉を発していた。