「・・・・・・また、そこ間違えてる。集中しろよ」
放課後の教室。暖房が切れた後の冷気は、容赦なく肌を刺す。
駆(かける)の声は、いつも低くて少しだけ乱暴だ。
ねねは慌てて消しゴムを動かす。震える指先。駆との距離は、わずか20センチ。
彼のセーターから香る柔軟剤匂いがねねの思考を狂わせる。
ねねは、十年もの間、駆の背中を追いかけてきた。
けれど、駆にとっての自分は「放っておけない幼馴染」の枠を一歩も出ていない気がする。
時折見せる、自分を突き放すような冷めた瞳。
その一方で、雨の日に無言で傘を差し出してくれる不器用な優しさ。
駆くんの心の中には、私はどのくらいの広さで住んでいるんだろう。
ねねが答えのない問いを繰り返していると、廊下から騒がしい足音が聞こえてきた。
放課後の教室。暖房が切れた後の冷気は、容赦なく肌を刺す。
駆(かける)の声は、いつも低くて少しだけ乱暴だ。
ねねは慌てて消しゴムを動かす。震える指先。駆との距離は、わずか20センチ。
彼のセーターから香る柔軟剤匂いがねねの思考を狂わせる。
ねねは、十年もの間、駆の背中を追いかけてきた。
けれど、駆にとっての自分は「放っておけない幼馴染」の枠を一歩も出ていない気がする。
時折見せる、自分を突き放すような冷めた瞳。
その一方で、雨の日に無言で傘を差し出してくれる不器用な優しさ。
駆くんの心の中には、私はどのくらいの広さで住んでいるんだろう。
ねねが答えのない問いを繰り返していると、廊下から騒がしい足音が聞こえてきた。

