***
あっという間に契約の履行期限――リーマスの誕生日が来てしまった。
その日は僕もメリルも朝から準備に奔走し、ようやく会えたのは夕方のこと。夜会の準備が整った後のことだった。
「ウォルター様」
プラチナシルバーのドレスに身を包んだメリルが、笑顔で僕のことを出迎えてくれる。
「メリル、綺麗だ」
本当に、涙が出そうなほど美しい。
メリルはクスクス笑いながら「ありがとうございます」と返事をした。
「新しいドレスや宝飾品をありがとうございます。どれもとても素敵で、すごく気に入ってしまいました」
「それはよかった」
メリルに僕を覚えていてほしい――そんな気持ちを込めて、僕は今夜のドレスを選んだ。僕の髪と同じ色のドレスに、瞳の色の宝石。そんなものにはなんの意味もないかもしれないけれど、それでも。
「ウォルター様、わたくしたちは二人でたくさんの夜会に出席したんですよ。ウォルター様は夜会が大好きで」
(違うよ)
僕が好きなのは夜会じゃない。メリルだ。
夫婦として夜会に出席すれば、思う存分着飾ったメリルを堪能できる。ずっとメリルの隣りにいられる。ダンスを踊れば、メリルに触れること、見つめ合うことができる。周囲に『夫婦』だと見てもらえる。
だから僕はできるだけ夜会に出席してきた。ただただ、メリルと一緒にいたかったから。それが僕の願いだったからだ。
あっという間に契約の履行期限――リーマスの誕生日が来てしまった。
その日は僕もメリルも朝から準備に奔走し、ようやく会えたのは夕方のこと。夜会の準備が整った後のことだった。
「ウォルター様」
プラチナシルバーのドレスに身を包んだメリルが、笑顔で僕のことを出迎えてくれる。
「メリル、綺麗だ」
本当に、涙が出そうなほど美しい。
メリルはクスクス笑いながら「ありがとうございます」と返事をした。
「新しいドレスや宝飾品をありがとうございます。どれもとても素敵で、すごく気に入ってしまいました」
「それはよかった」
メリルに僕を覚えていてほしい――そんな気持ちを込めて、僕は今夜のドレスを選んだ。僕の髪と同じ色のドレスに、瞳の色の宝石。そんなものにはなんの意味もないかもしれないけれど、それでも。
「ウォルター様、わたくしたちは二人でたくさんの夜会に出席したんですよ。ウォルター様は夜会が大好きで」
(違うよ)
僕が好きなのは夜会じゃない。メリルだ。
夫婦として夜会に出席すれば、思う存分着飾ったメリルを堪能できる。ずっとメリルの隣りにいられる。ダンスを踊れば、メリルに触れること、見つめ合うことができる。周囲に『夫婦』だと見てもらえる。
だから僕はできるだけ夜会に出席してきた。ただただ、メリルと一緒にいたかったから。それが僕の願いだったからだ。



