(リーマスがメリルを?)
そんなこと、ありえない――とは言えない。
メリルはリーマスをとてもかわいがっていたし、リーマスはリーマスで彼女によく懐いていた。加えて、メリルは侯爵夫人としての役割を立派に果たしてくれたし、男ならばメリルに惹かれるのは当然のことだ。メリルのほうが五歳年上だなんて些細なこと、なんの障壁にもならない。
(メリルが他の男のものになる)
そんなこと、考えたこともなかった。僕が心配していたのはもっぱら、メリルが僕の元からいなくなってしまうことで、その後に別の誰かがメリルを――なんてことは思い至らなかったのである。
(嫌だ)
苦しくて、気持ち悪くて、体をかきむしりたいような衝動に駆られた。
心優しいメリルのことだ。きっと誰と結婚しても、その人を春の日だまりのような温かさで包み込むのだろう。僕にそうしてくれたように。
リーマスと結婚したほうがきっと、メリルは幸せになれるだろう。僕なんかと結婚するより、よほど。
(嫌だ)
嫌だ。
嫌だ――。
胸が苦しくてたまらなかった。
そんなこと、ありえない――とは言えない。
メリルはリーマスをとてもかわいがっていたし、リーマスはリーマスで彼女によく懐いていた。加えて、メリルは侯爵夫人としての役割を立派に果たしてくれたし、男ならばメリルに惹かれるのは当然のことだ。メリルのほうが五歳年上だなんて些細なこと、なんの障壁にもならない。
(メリルが他の男のものになる)
そんなこと、考えたこともなかった。僕が心配していたのはもっぱら、メリルが僕の元からいなくなってしまうことで、その後に別の誰かがメリルを――なんてことは思い至らなかったのである。
(嫌だ)
苦しくて、気持ち悪くて、体をかきむしりたいような衝動に駆られた。
心優しいメリルのことだ。きっと誰と結婚しても、その人を春の日だまりのような温かさで包み込むのだろう。僕にそうしてくれたように。
リーマスと結婚したほうがきっと、メリルは幸せになれるだろう。僕なんかと結婚するより、よほど。
(嫌だ)
嫌だ。
嫌だ――。
胸が苦しくてたまらなかった。



