「すぐに結婚しなさい」
国王の言葉に、カレンは思わず目を見開いた。本当は「いいんですか?」と大声で尋ねたかった。妃にふさわしい女性かどうかの見極めの期間がいるのではないかと問いかけたかったが、相手は雲の上の存在だ。そんな勇気はカレンにはない。
「ありがとうございます、陛下」
「二人の婚約についてすぐに公表しよう。できるだけ早く式を挙げなさい。アレクシスの気が変わらないうちに」
笑顔のアレクシスに対し、国王は必死の形相でそう訴えた。
「大丈夫ですよ、陛下。私の気が変わることは絶対にありません。それに、カレン様に拒否権はありませんから」
アレクシスはそう言ってカレンの手をギュッと握る。その様子を見ながら国王はほんのりと瞳を潤ませた。
「あのアレクシスが……どれだけ美しい女性を勧めても絶対にうなずかなかったアレクシスが……」
「事前に申し上げていたでしょう? カレン様を見つけさえすればすぐに結婚します、と」
(……なるほど)
つまり、アレクシスはすべてを――前世の話まで国王に打ち明けたうえで、結婚を先延ばしにしていたのだ。カレンを見つける以外の状況を完全に整えたうえで。
国王はカレンへクルリと向き直った。
「カレン嬢、これは王命だ。絶対にアレクシスと結婚をするように」
「は……はい」
退路が完全に絶たれている。カレンは苦笑いを浮かべることしかできなかった。
国王の言葉に、カレンは思わず目を見開いた。本当は「いいんですか?」と大声で尋ねたかった。妃にふさわしい女性かどうかの見極めの期間がいるのではないかと問いかけたかったが、相手は雲の上の存在だ。そんな勇気はカレンにはない。
「ありがとうございます、陛下」
「二人の婚約についてすぐに公表しよう。できるだけ早く式を挙げなさい。アレクシスの気が変わらないうちに」
笑顔のアレクシスに対し、国王は必死の形相でそう訴えた。
「大丈夫ですよ、陛下。私の気が変わることは絶対にありません。それに、カレン様に拒否権はありませんから」
アレクシスはそう言ってカレンの手をギュッと握る。その様子を見ながら国王はほんのりと瞳を潤ませた。
「あのアレクシスが……どれだけ美しい女性を勧めても絶対にうなずかなかったアレクシスが……」
「事前に申し上げていたでしょう? カレン様を見つけさえすればすぐに結婚します、と」
(……なるほど)
つまり、アレクシスはすべてを――前世の話まで国王に打ち明けたうえで、結婚を先延ばしにしていたのだ。カレンを見つける以外の状況を完全に整えたうえで。
国王はカレンへクルリと向き直った。
「カレン嬢、これは王命だ。絶対にアレクシスと結婚をするように」
「は……はい」
退路が完全に絶たれている。カレンは苦笑いを浮かべることしかできなかった。



