「アダリーシア、君は本当に期待はずれの女だな」
アダリーシアは自分に向かってそんなことを言い放った男性――婚約者であるラーベルをそっと睨みつけた。
金色の短髪に緑色の瞳、スラリとした長身の男性で、学園内では『王子様みたいな容姿』だと評判だ。彼は侯爵家の三男で、結婚後はアダリーシアの父親の爵位――侯爵位を継ぐことになっている。
ラーベルの隣には妖精のような愛らしい風貌の男爵令嬢イディアがいて、恋人のように寄り添い合っていた。――いや、実際問題、二人は恋人同士なのだ。
だから、アダリーシアがそれを咎めた。軽率な行動は控えるように、と。その結果、ラーベルから『期待はずれの女』と言われてしまったのだが。
「期待はずれ、ですか。この私が?」
「そのとおりだ。君と婚約を結んでから早五年、君はちっとも僕の期待にこたえてくれなかった」
仰々しく両手を広げ、ラーベルは大きなためいきをつく。アダリーシアはムッと唇を尖らせた。
アダリーシアは自分に向かってそんなことを言い放った男性――婚約者であるラーベルをそっと睨みつけた。
金色の短髪に緑色の瞳、スラリとした長身の男性で、学園内では『王子様みたいな容姿』だと評判だ。彼は侯爵家の三男で、結婚後はアダリーシアの父親の爵位――侯爵位を継ぐことになっている。
ラーベルの隣には妖精のような愛らしい風貌の男爵令嬢イディアがいて、恋人のように寄り添い合っていた。――いや、実際問題、二人は恋人同士なのだ。
だから、アダリーシアがそれを咎めた。軽率な行動は控えるように、と。その結果、ラーベルから『期待はずれの女』と言われてしまったのだが。
「期待はずれ、ですか。この私が?」
「そのとおりだ。君と婚約を結んでから早五年、君はちっとも僕の期待にこたえてくれなかった」
仰々しく両手を広げ、ラーベルは大きなためいきをつく。アダリーシアはムッと唇を尖らせた。



