「そ、それに、公爵家の娘であるわたくしたちの結婚は、国益につながるべきだと思いますし」
「だったらなおさら。ヴェリーヌ嬢は隣国との縁を繋いでくれたのだから、反対する理由はないだろう? ねえ、ディアーク殿下」
「え? ディアーク殿下って……?」
ユーフェミアがアダルヘルムを凝視する。
ディアークとは、隣国ジュゼヴィルムの王太子の名前だ。殿下という敬称をつけて呼ばれている以上、アダルヘルムがディアーク本人で間違いない。
「そんな! アダルヘルム様は隣国の子爵家の令息だってお聞きして……!」
「留学期間中は特別扱いされたくなかったんだよ。だから、学園ではミドルネームを名乗っていた。ヴェリーヌはすぐに気づいたみたいだけど」
アダルヘルムの言葉にユーフェミアがワナワナと震えはじめる。知らなかったから仕方がないとはいえ、己の言動の数々を思い出し恥じているのだ。
「そういうわけだから、これからは俺のヴェリーヌに構うのはやめてもらえるかな? ――俺は君のためを思って言っているんだよ?」
「あっ、あぁ……」
ユーフェミアは今にも泣き出しそうな表情でアダルヘルムを見る。それから、がっくりと肩を落としながら「申し訳ございませんでした」とつぶやくのだった。
「だったらなおさら。ヴェリーヌ嬢は隣国との縁を繋いでくれたのだから、反対する理由はないだろう? ねえ、ディアーク殿下」
「え? ディアーク殿下って……?」
ユーフェミアがアダルヘルムを凝視する。
ディアークとは、隣国ジュゼヴィルムの王太子の名前だ。殿下という敬称をつけて呼ばれている以上、アダルヘルムがディアーク本人で間違いない。
「そんな! アダルヘルム様は隣国の子爵家の令息だってお聞きして……!」
「留学期間中は特別扱いされたくなかったんだよ。だから、学園ではミドルネームを名乗っていた。ヴェリーヌはすぐに気づいたみたいだけど」
アダルヘルムの言葉にユーフェミアがワナワナと震えはじめる。知らなかったから仕方がないとはいえ、己の言動の数々を思い出し恥じているのだ。
「そういうわけだから、これからは俺のヴェリーヌに構うのはやめてもらえるかな? ――俺は君のためを思って言っているんだよ?」
「あっ、あぁ……」
ユーフェミアは今にも泣き出しそうな表情でアダルヘルムを見る。それから、がっくりと肩を落としながら「申し訳ございませんでした」とつぶやくのだった。



