(なるほど……ユーフェミア様は他の男性と殿下を比べて、私に対してマウントを取りたいのね)
ユーフェミアはその後もヴェリーヌにふさわしい男性を挙げ連ねながら、自身の婚約者である王太子の自慢を散りばめ、ヴェリーヌに対して「早く婚約をするように」と勧めてくる。
本人の望んでいないお節介とはなんと不要の長物だろう? けれど『あなたのため』だと言われると断りづらいし、断れたとしても妙な罪悪感を植え付けられてしまうものだ。
(だけど)
「ユーフェミア様にお話があります」
「あら、なにかしら?」
ユーフェミアがそっと目を細める。ヴェリーヌは意を決してユーフェミアに向き直った。
「私、アダルヘルム様との婚約が決まったんです」
「まあ……!」
ユーフェミアは目を丸くすると、ヴェリーヌの肩を両手で掴んだ。
「そんな、嘘でしょう? どうして? そうならないよう、きちんと助言をしてきたでしょう? わたくしの厚意を無碍にするなんてひどいですわ」
今にも泣き出しそうな表情でユーフェミアが言う。ヴェリーヌはムッと唇を尖らせた。
「確かに助言はいただきましたが、どうするかを決めるのは私自身です。私はアダルヘルム様と共に歩んでいきたいと思って……」
「けれど、彼は隣国の子爵令息でしょう? ヴェリーヌ様の結婚相手にふさわしくありませんわ。ヴェリーヌ様、わたくしはあなたのためを思って言っているのですよ?」
(私のため?)
――違う、と思いながらヴェリーヌの手のひらに爪が食い込む。
「私が誰と結婚をしようと、ユーフェミア様には関係ないじゃありませんか」
「関係ありますわ。わたくしはあなたが心配で……」
「違うわ。ユーフェミア様は私が心配なのではなく、ご自分が嫌なだけでしょう? だから『私のため』だと言って助言を装い、苦言を呈してきたのでしょう? 違いますか?」
ヴェリーヌが言い返すと、ユーフェミアはカッと頬を赤らめた。
ユーフェミアはその後もヴェリーヌにふさわしい男性を挙げ連ねながら、自身の婚約者である王太子の自慢を散りばめ、ヴェリーヌに対して「早く婚約をするように」と勧めてくる。
本人の望んでいないお節介とはなんと不要の長物だろう? けれど『あなたのため』だと言われると断りづらいし、断れたとしても妙な罪悪感を植え付けられてしまうものだ。
(だけど)
「ユーフェミア様にお話があります」
「あら、なにかしら?」
ユーフェミアがそっと目を細める。ヴェリーヌは意を決してユーフェミアに向き直った。
「私、アダルヘルム様との婚約が決まったんです」
「まあ……!」
ユーフェミアは目を丸くすると、ヴェリーヌの肩を両手で掴んだ。
「そんな、嘘でしょう? どうして? そうならないよう、きちんと助言をしてきたでしょう? わたくしの厚意を無碍にするなんてひどいですわ」
今にも泣き出しそうな表情でユーフェミアが言う。ヴェリーヌはムッと唇を尖らせた。
「確かに助言はいただきましたが、どうするかを決めるのは私自身です。私はアダルヘルム様と共に歩んでいきたいと思って……」
「けれど、彼は隣国の子爵令息でしょう? ヴェリーヌ様の結婚相手にふさわしくありませんわ。ヴェリーヌ様、わたくしはあなたのためを思って言っているのですよ?」
(私のため?)
――違う、と思いながらヴェリーヌの手のひらに爪が食い込む。
「私が誰と結婚をしようと、ユーフェミア様には関係ないじゃありませんか」
「関係ありますわ。わたくしはあなたが心配で……」
「違うわ。ユーフェミア様は私が心配なのではなく、ご自分が嫌なだけでしょう? だから『私のため』だと言って助言を装い、苦言を呈してきたのでしょう? 違いますか?」
ヴェリーヌが言い返すと、ユーフェミアはカッと頬を赤らめた。



