「そっか。エステルも僕のことが好きだったなんて、嬉しいな」
「なっ……! え、と」
思わぬ展開に心臓がバクバクと鳴り響く。まさか、本当に知らなかったんだろうか? あまりにも嬉しそうなリーヴェス様の様子に、わたしは困惑を隠せなかった。
「いや、もしかしたらとは思っていたし、そうだったらいいなって願ってはいたよ? だけど、確証は持てずにいたから、エステル本人の口から気持ちが聞けて嬉しいよ」
「違っ……わたしが言いたいのはそうじゃなくて!」
リーヴェス様の手を振り払い、わたしは首を横に振る。
「お姉様はわたしに何でも譲ってしまう人なんだってこと。ご自分が大切にしているものであればあるほど、余計に。だから、今回のこともわたしのせいで二人が婚約を解消しようとしているんじゃないかって……」
「それは違うよ」
リーヴェス様はきっぱりとそう口にした。わたしが振り払った手をもう一度強く握り直し、真剣な表情でわたしを見つめてくる。心臓がぎゅっと大きく跳ねた。
「婚約解消についてルチアのほうから打診があったのは本当。だけど、その理由はエステルにはないし、僕自身が元々エステルに強く惹かれていたんだ」
頬に急速に熱が集まる。嘘だってわかっているのに、嬉しいと思ってしまう自分がいる。
「だからどうか、エステルにも僕との婚約を受け入れてほしい」
「それはできません」
わたしはこれ以上、お姉様の大切なものを奪うわけにはいかない。リーヴェス様だけは、絶対に奪えない。
リーヴェス様は困ったように笑いながら、わたしの頭をそっと撫でた。
「なっ……! え、と」
思わぬ展開に心臓がバクバクと鳴り響く。まさか、本当に知らなかったんだろうか? あまりにも嬉しそうなリーヴェス様の様子に、わたしは困惑を隠せなかった。
「いや、もしかしたらとは思っていたし、そうだったらいいなって願ってはいたよ? だけど、確証は持てずにいたから、エステル本人の口から気持ちが聞けて嬉しいよ」
「違っ……わたしが言いたいのはそうじゃなくて!」
リーヴェス様の手を振り払い、わたしは首を横に振る。
「お姉様はわたしに何でも譲ってしまう人なんだってこと。ご自分が大切にしているものであればあるほど、余計に。だから、今回のこともわたしのせいで二人が婚約を解消しようとしているんじゃないかって……」
「それは違うよ」
リーヴェス様はきっぱりとそう口にした。わたしが振り払った手をもう一度強く握り直し、真剣な表情でわたしを見つめてくる。心臓がぎゅっと大きく跳ねた。
「婚約解消についてルチアのほうから打診があったのは本当。だけど、その理由はエステルにはないし、僕自身が元々エステルに強く惹かれていたんだ」
頬に急速に熱が集まる。嘘だってわかっているのに、嬉しいと思ってしまう自分がいる。
「だからどうか、エステルにも僕との婚約を受け入れてほしい」
「それはできません」
わたしはこれ以上、お姉様の大切なものを奪うわけにはいかない。リーヴェス様だけは、絶対に奪えない。
リーヴェス様は困ったように笑いながら、わたしの頭をそっと撫でた。



