抱えるもの全て



「……っ。うーん、よく寝た」

どんくらい眠ってたんだろう。
頭がぼーっとするや。

「お前、めちゃくちゃ気持ちよさそうに寝てたもんな」

声の方を向くと、やっぱり玲くんと……点滴?がぶら下がった棒がある。

「それ、どうしたの?」

「…どうしたもなにも、具合悪くて、気持ち悪いし、なにも食べられそうに無いから点滴してるだけ」

そう早口で言う玲くんは、ぐったりと寝っ転がったまま。本当に具合が悪そうだ。

「お母さんとかは、来ないの?」

わたしのお母さんは、仕事があるし、一日一回のお見舞いでいいって言ってあるけど、玲くんの親はどうなんだろ。

「来ない。仕事が忙しいし、来てほしくないから」

「…そうなんだ、」

なんで来てほしくないの、って言いそうになったけど、やめた。これ以上追求するのは良くないよね。

「…わたし、短い間かもしれないけど、一緒にいるから、何かあったら言ってね」

「ああ」

ここで、わたしたちの今日の会話が終わった。