だからこそ、 赤髪で不良っぽくて、余裕と色気を振りまく彼と、 自然体でありながら、透明感と清らかさを持った柔らかな彼女。 その2人が5月から、 「何もありません」って顔して毎日一緒に登校してくる。 なのに教室では、ほとんど言葉を交わさない。 たぶん、決めてるんだ。 学校では関わらない、とか。 ……そういうの言い出すのはきっと、茉白の方だ。 だから、さっきの尊の“関わり方”が、余計に引っかかった。 茉白が口を開く、その直前を狙って被せた、あのタイミング。 (……わざとだよねえ?)