「この写真、いい笑顔よね」
石油ストーブの上にやかんを置きながら言ったのは、香苗おばさん。
陽向のお母さんだ。
「希咲ちゃん家と合同キャンプ行った時の。 覚えてる?」
「……はい」
覚えてる。
だってこの写真は、私がスマホで撮影したものだ。
「この能天気な子が、まさかこんなことになるなんてね」
おばさんは笑っているけど、コンシーラーで隠し切れない目の下の隈と覇気のない声が陽向を失った悲しみを物語っている。
「あ、そうだ希咲ちゃん、これ食べてくれないかしら」
そう言っておばさんが持ってきたのは、お盆にのった緑茶と最中だった。
「陽向が好きだから買ってあったんだけど、二人じゃ食べきれなくって」
正直、食べる気にはなれなかった。
だけど、疲れてるだろうおばさんにこれ以上気を遣わせたくもなかった。
「いただきます」
そう言うとおばさんは優しく微笑んで、ちょうど鳴りだした電話を取りに腰をあげた。
石油ストーブの上にやかんを置きながら言ったのは、香苗おばさん。
陽向のお母さんだ。
「希咲ちゃん家と合同キャンプ行った時の。 覚えてる?」
「……はい」
覚えてる。
だってこの写真は、私がスマホで撮影したものだ。
「この能天気な子が、まさかこんなことになるなんてね」
おばさんは笑っているけど、コンシーラーで隠し切れない目の下の隈と覇気のない声が陽向を失った悲しみを物語っている。
「あ、そうだ希咲ちゃん、これ食べてくれないかしら」
そう言っておばさんが持ってきたのは、お盆にのった緑茶と最中だった。
「陽向が好きだから買ってあったんだけど、二人じゃ食べきれなくって」
正直、食べる気にはなれなかった。
だけど、疲れてるだろうおばさんにこれ以上気を遣わせたくもなかった。
「いただきます」
そう言うとおばさんは優しく微笑んで、ちょうど鳴りだした電話を取りに腰をあげた。



