先週、幼馴染みの楠尾陽向が死んだ。
予報はずれの雪の降る日だった。
帰宅途中、横断歩道でスリップした軽トラにはねられたらしい。
それは放課後いつものように私と公園に行った後のことだった。
普通に帰宅して家族と晩ごはんを食べていた私は
けたたましいサイレンと共に通り過ぎた救急車が瀕死の陽向を乗せていたなんて、思いもしなかった。
おととい葬儀・告別式が終わって、百八十センチの体を焼かれてあっという間に骨だけになった陽向は今
リビングの隣の和室に作られた祭壇の上、小さな壺の中にすっぽりとおさまってしまっている。
「……」
その小さな壺の前でお山座りをする私はまだ実感が湧かなくて。
ただひたすら、遺影の中でヘラヘラする幼なじみをぼうっと眺めていた。
窓の外では、相変わらずしんしんと雪が降り積もっている。



