メンヘラちゃんとヤンデレくん!?

最近、怜くんからの連絡が少し遅い。
それだけで、胸の奥がざわざわする。
スマホを握ったまま、何度も画面を更新する。
通知が来ない。
――嫌われた?
――重すぎた?
考え始めると、止まらなくなる。
『忙しい?』
送信して、すぐ後悔した。
返事が来るまでの時間が、怖い。
五分。
十分。
頭がぐちゃぐちゃになる。
『ごめん、変なこと聞いた』
『嫌だったら無視していいから』
立て続けに送ってしまって、自己嫌悪。
……やっぱり、重い。
その瞬間、通知が鳴った。
『どうしたの?』
たった一言なのに、涙が滲んだ。
『嫌われたかと思った』
正直に打ってしまう。
少しして、電話がかかってきた。
「依音」
低い声。
それだけで、息が楽になる。
「……俺が返さないだけで、そんなになる?」
責めてない。
でも、試すみたいな声。
「ごめん……」
声が震える。
「私、怜くんがいないとダメで……」
沈黙。
切られるかと思って、心臓が跳ねた。
でも。
「いいよ」
優しい声。
「それが、依音でしょ?」
胸がぎゅっと締めつけられる。
「俺が全部受け止めるって言ったよね」
電話越しなのに、包まれる感じがした。
「不安になるなら、俺のことだけ考えて」
「他のこと、全部捨てていい」
……捨てていい?
「依音は、俺に依存してればいい」
その言葉に、ぞくりとする。
怖いのに、安心する。
「……怜くんは、私が重くてもいいの?」
問いかけると、少し笑った気配がした。
「むしろ」
声が低くなる。
「軽かったら、嫌だった」
心臓が跳ねる。
「俺のことで壊れるくらいが、ちょうどいい」
――そんなこと、言われたら。
「……じゃあ」
涙を拭いながら、囁く。
「怜くんも、私だけ見て」
「私がいないと、ダメになって」
少しの間。
それから、怜くんは静かに答えた。
「もう、なってるよ」
その一言で、全部が報われた気がした。
お互い、不安で。
お互い、相手に縋って。
それでも。
「一緒に沈もうか」
怜くんの声は、優しくて。
私は、その言葉に――
「うん」
迷いなく、頷いていた