獰猛な竜騎士と草食系悪役令嬢

 私の声を聞いた彼らは顔を見合わせ、短髪で精悍な顔つきの男性が立ち上がり、代表して答えてくれるようだった。

「あー。俺はここの団長だ。君のことは承知しているし、ヴィルフリートと恋仲だとか」

「いえ。恋仲ではありません」

 私は神妙な顔で訂正を入れた。皆からそう見られていることはわかっているけれど、違うものは違うのだ。

 団長は首に手を置いて、困ったように微笑んだ。

「そうかそうか。それで、君が探して居るヴィルフリートなんだが、ウィルタリア王国への反逆の意思ありとされて……今は、逃亡している。ここには居ない」

「……っ!!!」

 私はあまりのことに驚き過ぎて、声が出なかった。