……何を言っても努力しても、全部が無駄だった。あんな嫌な境遇に戻りたくないし、悲劇を繰り返したくない。
そんな風に、今はもう無関係になったはずの人のことを考えていたせいかもしれない。
城の廊下で前方から歩いて来る人を見て、私は目を見開いた。
まさか……だって、フレデリックはまだ、貴族学校へと通っていて、この王城へとやって来る時は夜会に来る程度で……だから、私だって偶然だとしても会うなんて、思っても見なかった。
「ああ。ブライス……なんだか、久しぶりだな」
「フレデリック」
フレデリックの薄い茶髪はいつも通り、サラサラと揺れていて、緑色の瞳はなんとも優しそう……婚約者であったはずの私には、決して優しくはないけれど。
そんな風に、今はもう無関係になったはずの人のことを考えていたせいかもしれない。
城の廊下で前方から歩いて来る人を見て、私は目を見開いた。
まさか……だって、フレデリックはまだ、貴族学校へと通っていて、この王城へとやって来る時は夜会に来る程度で……だから、私だって偶然だとしても会うなんて、思っても見なかった。
「ああ。ブライス……なんだか、久しぶりだな」
「フレデリック」
フレデリックの薄い茶髪はいつも通り、サラサラと揺れていて、緑色の瞳はなんとも優しそう……婚約者であったはずの私には、決して優しくはないけれど。



