「……帰ろ」
告白されてから何故かぼんやり校舎裏に留まっていたが、ふと我に返り裏門の方に足を進める。
当然裏門は閉まっているけど、飛び越えられない高さ
じゃない。
柵のような裏門の上部を手で掴み、足を乗せて飛び越えようとするも──
「パンツ見えてんだけど」
「ぎゃっ!」
突如現れた声に驚いて、一ミリ可愛くない声を出した挙句、体勢を崩した。
頭から落ちる、と目を瞑る。痛みへの衝撃に備えて身体を強ばらせた。
しかし、すぽっと誰かの腕の中に収まったことで最悪の事態を免れる。
「あっぶねーな、お前」
「……」
「おい、大丈夫なら降りろよ」
「……びっくりした」
「こっちのセリフだわ」
間一髪。助けてもらって命拾いした。
本来ならすぐさまお礼を言って立ち退くところだが、いわゆるお姫様抱っこで彼を見上げる形になってる私は、硬直したまま輝く金髪の彼の容姿に息を飲んだ。
「不良さんですか」
「あ?」
「耳に沢山ピアス、髪も金髪、制服も着崩している。もしや不良さんですか」
「なんだお前、つーか降りろ」
「何年何組ですか?」
「……教える必要がねえから、教えねえ」
すとん、地に足が着く。
ぶっきらぼうな口調に反して、意外と丁寧に降ろしてくれた彼は、面倒くさそうに背の低い私を見下ろした。
「ちっこいな」
「成長期が遅刻しているんです」
「あっそ」



